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2026年度法改正の動向

こんにちは。大野事務所の深田です。

 

去る123日に第220回通常国会が召集されましたが、事前に大きなニュースとなっていたとおり通常国会冒頭での衆議院解散となったために同国会の会期は1日のみとなり、今回のコラムが公開されるときには衆議院議員総選挙の結果も出ていることとなります。

 

労働分野での法改正ということでは、労働政策審議会での議論も終えていない中、2026年の通常国会に労働基準法の改正法案が提出されるのではないかということが昨年から多方面で騒がれておりました。一部でやや過熱気味とも見えた状況にはいささか違和感も覚えましたが、それだけ労働関連の法制度への関心が高まっていることの表れともいえるのでしょう。結果的に2026年の国会での法案提出は見送られる可能性が高いようですが、引き続き今後の動向を注視していきたいと思います。

 

さて、改正法が既に成立していて2026年度から施行される労働・社会保険関係法令を整理していくと、それなりのボリュームであることに気づかされます。法改正関連の情報は弊所のホームページなどを通じて適宜発信していきたいと考えていますが、今回のコラムではひとまず主な改正事項の概要を列挙しておきたいと思います。

 

1)女性活躍推進法(202641日施行) ※法律の有効期限延長

・男女間賃金差異の公表義務の拡大

・女性管理職比率の公表義務化

 

2)雇用保険料率の改定(20264月~)

 

3)障害者雇用率の引き上げ(20267月~)

 

4)労働施策総合推進法

・治療と就業の両立促進のための措置を講じることの努力義務化(202641日施行)

・カスタマーハラスメント対策の義務化(2026101日施行予定)

 

5)男女雇用機会均等法(2026101日施行予定)

・就活等セクハラ対策の義務化

 

6)健康保険法(202641日施行)

・子ども・子育て支援金の徴収開始

 

7)厚生年金保険法(202641日施行)

・在職老齢年金制度の見直し(支給停止調整額の改定)

 

(8)確定拠出年金法

・企業型DCのマッチング拠出における加入者掛金額の制限撤廃202641日施行)

iDeCoの加入可能年齢の引き上げ(2026121日施行)

・拠出限度額の引き上げ(2026121日施行)

 

9)国民年金法

・育児期間における国民年金保険料免除措置の創設(2026101日施行)

 

カスタマーハラスメント対策と就活等セクハラ対策の義務化は、コラム執筆時点で施行日が確定していませんが、本年101日となることが見込まれており、それら対策として事業主が講ずべき措置に関する指針も今月には告示される予定です。

 

また、現物給与価額についても改定に向けてパブリックコメントの募集がされており、3月中旬の告示を予定しているようです。例年であれば4月から改定となるのですが、今回は食事が4月改定、住宅が10月改定ということで変則的となっています。これは住宅についての算出方法自体が変わるためだと思われます(居住面積ベースだったものを総面積ベース、畳数ベースだったものを平米数ベースに変更)。この「居住面積ベース」と「畳数ベース」に基づいた算出方法は、煩雑な実務対応を要するものでしたので望ましい改正ではありますが、今回の改正がなされることで対象者全員について現物給与(住宅)の再計算を行う必要があります。

 

執筆者:深田

深田 俊彦

深田 俊彦 特定社会保険労務士

労務相談室長 管理事業部長/パートナー社員

社会人1年目のときの上司が元労働基準監督官だったことが、労働分野へ関心を寄せるきっかけとなりました。
日頃からスピード感を持って分かりやすくまとめ、分かりやすく伝えることを心掛けています。また、母の「人間は物事が調子良く進んでいるときに感謝の気持ちを忘れがちである」という言葉を、日常生活でも仕事の上でも大切にしています。

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