サンダルペタペタ事件―「人と人との関係性」から人事労務を考える㊾
こんにちは。
大野事務所の今泉です。
最近、平坦な道で躓くことが多く、やれやれ年齢のせいかな、などと思っていました。
そんなとき、事務所のスタッフと話していると、こんなことを言われました。
スタッフ: 今泉さんが歩いてるとペタペタとサンダルの音がするので、すぐに今泉さんだと分かりますね(笑)
今泉 : それは空き巣の才能がないね。。。
そのときはそれで終わったのですが、少し経ってから「サンダルの音がペタペタ?」と気になり注意してみると、確かにそのような音がします。しかも右足だけ!そういえば躓くのも右足ばかりが引っかかっていたのです!!
そこで考えたり、観察してみたところ、右足(膝)が自分の思っているより持ち上がっていない、ということに気付きました。
いつかのケガが原因なのでしょう。その点を気にして右足を持ち上げるように意識し出したら躓くことが無くなったように思います。気のせいかもしれませんが肩凝りも少し解消したような・・・(ほんとに気のせいかもしれません。)。
さて、今回のテーマなのですが、もちろん正しい歩き方の話ではありません。
このケースが何を意味しているのか、プロセスを辿っていくと、、、

という流れです。
きっかけがスタッフからの指摘であることは言うまでもありません。他愛もない会話からこのような素晴らしい効果(!)が生まれました。
これは意図せず発生したものですが、これを意図的にできたらどうでしょう。
本人が気付いていない点を他人に指摘してもらい、本人に気付かせる、ということです。
よく知られているフレームワークだと思いますが、ジョハリの窓というものがあります。
これは「自分が思っている自分」と「他人が見ている自分」の違いを以下の4つの領域に整理・分類し、自己理解と他者理解を深めるための考え方です。
① 開放の窓
② 盲点の窓
③ 秘密の窓
④ 未知の窓
縦軸と横軸で考えると理解しやすくなります。
|
自分が知っている |
自分が知らない |
|
|
他人も知っている |
①開放の窓 |
②盲点の窓 |
|
他人は知らない |
③秘密の窓 |
④未知の窓 |
ここでは自分が知っていて他人も知っている、という「開放の窓」を広げることが重要だと考えます。この領域が広ければ、コミュニケーションが円滑になり、信頼関係が築きやすくなるからです。
その一つの方法として、②盲点の窓を小さくすることで①開放の窓を大きくする、ということが挙げられています。
そして、このことこそが「フィードバック」を行う目的・意味となります。
「フィードバック」が査定になってしまっているとか、一方的な情報提供や単なる連絡で終始してしまっているとしたら、非常に残念です。フィードバックされる人のせっかくの成長機会を奪ってしまっている可能性があるからです(私もフィードバックされることで躓かなくなりました。)。以前フィードバックの効果と「タイミング」「誰が行うか」について取り上げましたが、盲点の窓を広げる、というのはフィードバックのそもそもの目的と言えるでしょう
そしてもう一つこのプロセスの中で重要なことですが、「観察の結果、ペタペタさせているのは右足だけであることが分かる。そして、躓くのも右足だけだと気づいたことで、右足が思ったより持ち上がっていないことが判明する」という部分です。
つまり、指摘されたことを振り返っているということです。
内省した、ということですね。
せっかくフィードバックしてもらっても、受け流すだけでは何の意味もない。
それを受け止めて振り返ってみる、ということが大切ということが身に沁みて分かった、というお話でした。
次回でこのコラムも50回目(!)を迎えることになります。
引き続きよろしくお願いいたします。
パートナー社員 群馬県桐生市出身。東京都立大学法学部法律学科卒業。
今泉 叔徳 特定社会保険労務士
人事労務関係の課題解決の糸口としてコミュニケーションや対話の充実があるのではないかと考え、これにまつわるテーマでコラムを書いてみようと思い立ちました。日頃の業務とはちょっと異なる分野の内容ですので、ぎこちない表現となってしまっていたりすることはご了承ください。
休日には地元の少年サッカーチームでコーチ(ボランティア)をやっていて、こども達との「コミュニケーション」を通じて、リフレッシュを図っています。
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