TOPこれまでの情報配信メール賞与にかかる諸規定を新設した場合および永年勤続表彰金の社会保険の取り扱いについて

賞与にかかる諸規定を新設した場合および永年勤続表彰金の社会保険の取り扱いについて

※弊事務所のお客様に対し、タイムリーな情報提供を目的として配信しているメールです。

 

平素は大変お世話になっております。

社会保険労務士法人大野事務所のメール配信事務局です。

 

本日は以下2点についてご案内します。

 

==目次====================================

1】 賞与にかかる諸規定を新設した場合の社会保険の取り扱いについて

2】 永年勤続表彰金の社会保険の取り扱いについて

========================================

 

【1】 賞与にかかる諸規定を新設した場合の社会保険の取り扱いについて

 

社会保険の被保険者である従業員へ賞与を支給した場合には、支給日より5日以内に賞与支払届を届け出る必要があります。支払届の対象となる賞与は、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が労働の対償として受けるもののうち、年3回以下の支給のものです。年4回以上支給されるものは標準報酬月額の対象とされ、労働の対償とみなされない結婚祝金等は、対象外となります。

 

年に複数回支給される一時金については、「通常の報酬」、「賞与に係る報酬」(年4回以上)又は「賞与」(年3回以下)のいずれに該当するか、区分を正しく判別して届け出なければなりません。この区分を判別する際に参考となる資料として、平成30年に厚生労働省がQ&Aを作成しているところですが、先月このQ&Aが改正され、賞与にかかる諸規定を新設した場合の取り扱いが明確に示されました。なお、こちらの改正は従来の内容を明確化するためのものであり、取り扱いを変更するものではありません。

 

<概要>

毎年72日以降に、賞与にかかる諸規定を新設した場合には、年間を通じ4回以上の支給につき客観的に定められているときであっても、次期標準報酬月額の定時決定(7月、8月または9月の随時改定を含む)による標準報酬月額が適用されるまでの間は「賞与」として賞与支払届の対象となる取り扱いが明確に記載されました。

 

内容の詳細は、以下QAQ2Q4をご参照ください。

 

■厚生労働省 【事業主のみなさまへ】報酬・賞与の区分が明確化されます

https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2023/202306/061302.html

■厚生労働省 「「健康保険法及び厚生年金保険法における賞与に係る報酬の取扱いについて」の一部改正について」にかかる留意点について

https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2023/202306/061302.files/QA.pdf

 

 

【2】 永年勤続表彰金の社会保険の取り扱いについて

 

上記【1】で触れたように、社会保険の報酬等に該当するか否かの前提として、労働の対償として支給されているかを考慮する必要があります。この点、長期勤続した従業員に対して支給される永年勤続表彰金について、支給趣旨・ルール等から当該表彰金の支給が労働の対償なのかが実務上問題となることがありますが、厚生労働省が作成しているQ&A形式の事例集にこの取り扱いが追加され、明確化されました。少し長くなりますが以下に引用します。

 


3 事業主が長期勤続者に対して支給する金銭、金券又は記念品等(以下「永年勤続表彰金」という。)は、「報酬等」に含まれるか。

 

(答) 永年勤続表彰金については、企業により様々な形態で支給されるため、その取扱いについては、名称等で判断するのではなく、その内容に基づき判断を行う必要があるが、少なくとも以下の要件を全て満たすような支給形態であれば、恩恵的に支給されるものとして、原則として「報酬等」に該当しない。

 ただし、当該要件を一つでも満たさないことをもって、直ちに「報酬等」と判断するのではなく、事業所に対し、当該永年勤続表彰金の性質について十分確認した上で、総合的に判断すること。

 

<永年勤続表彰金における判断要件>

① 表彰の目的

 企業の福利厚生施策又は長期勤続の奨励策として実施するもの。なお、支給に併せてリフレッシュ休暇が付与されるような場合は、より福利厚生としての側面が強いと判断される。

② 表彰の基準

 勤続年数のみを要件として一律に支給されるもの。

③ 支給の形態

 社会通念上いわゆるお祝い金の範囲を超えていないものであって、表彰の間隔が概ね5年以上のもの。


 

永年勤続表彰金を支給している企業様にとっては、当該QAが非常に参考になるものと思われます。

なお補足になりますが、労働保険については、年功慰労金や勤続褒章金は労働協約・就業規則等の定めの有無を問わず、「賃金としないもの」とされています。

 

■厚生労働省 標準報酬月額の定時決定及び随時改定の事務取扱いに関する事例集

https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T230629T0010.pdf

 

なお、弊事務所ホームページでは法改正情報等のニュースやコラムを定期的に掲載しておりますので、是非ご参照ください。

 

■法改正情報

https://www.ohno-jimusho.co.jp/special_info/sp03/

■大野事務所コラム

https://www.ohno-jimusho.co.jp/category/cate-3/#catetitle

過去のニュース

ニュースリリース

2024.06.12 大野事務所コラム
株式報酬制度を考える
2024.06.07 ニュース
『workforce Biz』に寄稿しました【振替休日と代休の違い】
2024.06.05 大野事務所コラム
As is – To beは切り離せない
2024.05.29 大野事務所コラム
取締役の労働者性②
2024.05.22 大野事務所コラム
兼務出向時に出向元・先で異なる労働時間制度の場合、36協定上の時間外労働はどう考える?
2024.05.21 これまでの情報配信メール
社会保険適用拡大特設サイトのリニューアル・企業の配偶者手当の在り方の検討について
2024.05.17 ニュース
『月刊不動産』に寄稿しました【法的に有効となる定額残業制とは】
2024.05.15 大野事務所コラム
カーネーションと飴(アメ)―「人と人との関係性」から人事労務を考える㉝
2024.05.10 ニュース
『workforce Biz』に寄稿しました【算定基礎届(定時決定)とその留意点(後編)】
2024.05.08 大野事務所コラム
在宅勤務手当を割増賃金の算定基礎から除外したい
2024.05.01 大野事務所コラム
改正育児・介護休業法への対応
2024.05.11 これまでの情報配信メール
労働保険年度更新に係るお知らせ、高年齢者・障害者雇用状況報告、労働者派遣事業報告等について
2024.04.30 これまでの情報配信メール
令和4年労働基準監督年報等、特別休暇制度導入事例集について
2024.04.30 これまでの情報配信メール
所得税、個人住民税の定額減税について
2024.04.30 これまでの情報配信メール
現物給与価額(食事)の改正、障害者の法定雇用率引上等について
2024.04.24 大野事務所コラム
懲戒処分における社内リニエンシー制度を考える
2024.04.17 大野事務所コラム
「場」がもたらすもの
2024.04.16 ニュース
『月刊不動産』に寄稿しました【年5日の年次有給休暇の取得が義務付けられています】【2024年4月から建設業に適用される「時間外労働の上限規制」とは】
2024.04.10 大野事務所コラム
取締役の労働者性
2024.04.08 ニュース
『workforce Biz』に寄稿しました【算定基礎届(定時決定)とその留意点(前編)】
2024.04.03 大野事務所コラム
兼務出向時の労働時間の集計、36協定の適用と特別条項の発動はどう考える?
2024.03.27 大野事務所コラム
小さなことからコツコツと―「人と人との関係性」から人事労務を考える㉜
2024.03.21 ニュース
春季大野事務所定例セミナーを開催しました
2024.03.20 大野事務所コラム
退職者にも年休を5日取得させる義務があるのか?
2024.03.15 ニュース
『月刊不動産』に寄稿しました【2024年4月以降、採用募集時や労働契約締結・更新時に明示すべき労働条件が追加されます!】
2024.03.21 これまでの情報配信メール
協会けんぽの健康保険料率および介護保険料率、雇用保険料率、労災保険率、マイナンバーカードと保険証の一体化について
2024.03.26 これまでの情報配信メール
「ビジネスと人権」早わかりガイド、カスタマーハラスメント防止対策企業事例について
2024.03.13 大野事務所コラム
雇用保険法の改正動向
2024.03.07 ニュース
『workforce Biz』に寄稿しました【専門業務型裁量労働制導入の留意点(2024年4月法改正)】
2024.03.06 大野事務所コラム
有期雇用者に対する更新上限の設定と60歳定年を考える
2024.02.28 これまでの情報配信メール
建設業、トラック等運転者、医師の時間外労働の上限規制適用・令和6年度の年金額改定について
2024.02.28 大野事務所コラム
バトンタッチ
2024.02.21 大野事務所コラム
被扶養者の認定は審査請求の対象!?
2024.02.16 ニュース
『月刊不動産』に寄稿しました【派遣労働者の受入れ期間の制限〈後編〉】
2024.02.14 大野事務所コラム
フレックスタイム制の適用時に一部休業が生じた場合の休業手当の考え方は?
2024.02.16 これまでの情報配信メール
令和6年能登半島地震に伴う労働基準法や労働契約法等に関するQ&A 等
2024.02.09 ニュース
『workforce Biz』に寄稿しました【固定残業代の計算方法と運用上の留意点】
2024.02.07 大野事務所コラム
ラーメンを食べるには注文しなければならない―「人と人との関係性」から人事労務を考える㉛
2024.01.31 大野事務所コラム
歩合給の割増賃金を固定残業代方式にすることは可能か?
2024.01.24 大野事務所コラム
育児・介護休業法の改正動向
HOME
事務所の特徴ABOUT US
業務内容BUSINESS
事務所紹介OFFICE
報酬基準PLAN
DOWNLOAD
CONTACT
pagetop